idea factory from newspaper 2003 6 21

 顔認証システム(ID system)
本人確認システムは、安全を確保する上で重要です。
日本のマンションでは、玄関の前に立てば、
鍵も、カードも、暗証番号も使わずに、
玄関のドアが開くというシステムを採用しているマンションがあります。
 これは、玄関に埋め込まれた小型のビデオカメラが、
来訪者の顔を撮影し、顔の形や肌の色などを認識し、
本人かどうかを判断し、本人確認をして、ドアを開くシステムです。
 音声で、本人かどうかを確認するシステムがありましたが、
これは、顔の骨格や肌の色で、本人かどうかを確認するシステムです。
 これは、夫も妻も、仕事を持っていて、子供がいる家庭に有効でしょうね。
子供が小学生ぐらいになると、よく近所に遊びに出かけるようになると思います。
そして、よく戻ってきて、オモチャを取り出して、
また、近所に遊びに出かける傾向もあります。
 しかし、玄関の鍵を子供に持たせる訳にもいかず、
結局、大人が玄関の戸締まりを管理することになります。
 このシステムでは、玄関の戸締まりが厳重にできると同時に、
子供が自由に出入りできるようになります。
 これには、高度な画像処理システムが必要です。
ただ、このシステムは、CCD、CPU、メモリ、
その他の電子部品が必要でしょうが、
中味がどうなっているか、わかりませんが、
推定するに、システムLSIのようなものが使われている、
そう思います。
 これらの電子部品をバラバラに調達すると、コスト高になると同時に、
システムの動作が遅くなる可能性があります。
 これからの時代は、超小型化が必要とされる時代ですので、
CCD、グラフィックチップ、CPU、メモリ、その他の電子部品が、
ひとつのチップに一緒になったシステムLSIのようなものが、
必要になってくるでしょうね。
 OSも、汎用のOSから、
組込型OSが主流となってくる時代がくるかもしれません。

 商品管理(merchandise management)
商品管理をどうするかという問題があります。
商品を工場で生産し、流通業者に渡し、小売店で販売する。
 小売店で、
どのくらい売れたか、
どの地域で、よく売れるのか、
何時頃、よく売れるのか、
さらに、消費者の年齢層まで知りたい。
いろいろと知りたいことが、山ほどあります。
 こういう商品管理をするのに、今までは、バーコードを利用してきました。
しかし、今のバーコードは、1次元バーコードと言って、
あまり情報量が入りません。
だから、高度な商品管理は無理です。
 これからの時代は、2次元バーコードになるか、
無線機能が入ったICタグになるか、
どちらかになるか、あるいは、住み分けることになります。
 2次元バーコードの方が、コストが安く済みます。
しかし、1次元バーコードよりは、かなり多くの情報量が入りますが、
それでも、ICタグには、負けます。
 しかし、ICタグは、ICチップとアンテナを内蔵した荷札ですので、
一個、数十円はかかりますので、コスト高になります。
これを、単価が安い商品につけることは、むずかしいでしょう。
ビールのビンのように、ICタグをリサイクルしましょうか。

 株の流動性(stock liquidity)
外国人投資家が、ハイテク株から、低位株で大型株を物色と記事にありました。
しかし、外国人でなくても、低位株で大型株を物色したくなると思います。
 なぜかと言うと、ハイテク株は、浮動株比がかなり低いです。
浮動株比が、15.0%ぐらいなら、まだいい方です。
浮動株比5.0%以下のハイテク株もあります。
浮動株比10.0%以下のハイテク株が多いのではないでしょうか。
 これが、小型のハイテク株になると、もっとひどい。
売買単位が、1株で、
買おうとすると、売りが10株しかないというケースもあると聞きます。
資産家が100株買いたいとしても、
10日に分けて買うことになってしまいます。
割安で、成長性があると資産家が判断しても、実際には買いにくいのです。
 たとえば、資産家が、中型株を1万株買おうとしても、
流動性が低いと、1万株全部注文しても、売買が成立しないでしょう。
だからと言って、資産家が、千株ずつ、1日に何回かに分けて注文するには、
手間もかかり、また、1日のうちで株価が変動すると、リスクになります。
 これは、資産をたくさん持っている海外の投資家は、
日本の投資家より、もっと困っている問題でしょう。
とりわけ、指数を買うのではなくて、指名買いの時に困るでしょう。